解説
概説・予報
  • 太陽活動現況
     過去24時間に発生したX線バースト、光学(Hα)フレアの規模と回数をも とに決定します。
        静穏:Cクラスフレアがなくかつ光学観測でフレアなし又はサブフレア
           の発生のみ
     やや活動的:Cクラスフレアが発生又は重要度1のフレアが発生
       活動的:Mクラスフレアが発生又は重要度2のフレアが発生
     非常に活発:Xクラスフレアが発生又は重要度3以上のフレアが発生
    
  • 太陽活動予測
     今後24時間に発生するフレアのX線強度の予測から決定します。
        静穏:Cクラスフレアの発生確率50%以下
      やや活発:Cクラスフレアの発生確率50%以上
        活発:Mクラスフレアの発生確率50%以上
     非常に活発:Xクラスフレアの発生確率50%以上
    
  • プロトン現象
     大きなフレアに伴って放出される高エネルギープロトン(太陽宇宙線)の衛星による観測の速報です。米国のGOES衛星が観測した10MeV以上のエネルギーを持つプロトンのフラックス値F(protons/^2 /sec/sr)によって次の4段階に分けます。
                発生していません:   F<10
                 発生しています:  10≦F<100
        強いプロトン現象が発生しています: 100≦F<1000
     非常に強いプロトン現象が発生しています:1000≦F
    
  • 地磁気活動
     気象庁地磁気観測所が発表した過去24時間の地磁気活動度指数(K指数:3時間ごと1日8個の指数)の1日の最大値Kmaxの値により次の4段階に分けます。
        静穏:Kmax≦3
      やや活発:Kmax=4
        活発:Kmax=5
     非常に活発:Kmax≧6
    
     今後の地磁気活動の予想として同じ4段階で表示し、その原因が明確な場合に
         ●太陽フレアのため
         ●CME現象のため
         ●コロナホールのため
         ●フィラメント消失のため
     と表します。(それぞれの意味は第3章を参照)
    
  • 安定・不安定・非常に不安定
     地磁気擾乱の履歴、今後の地磁気活動の予測と季節依存性に基づいて判断された今後24時間の短波伝搬状態を表します。
  • デリンジャー現象
     重要度1以上のデリンジャー現象が1日の間に発生する確率によって以下のように表現します。
         ●起きない     : 30%以下
         ●時々起きる   : 30〜50%
         ●頻繁に起きる : 50%以上
    
太陽活動
おもな活動領域の日面座標、フレア活動度予測をお知らせします。
  • 座標
    日面経緯度で表します。              
  • 活動度
               やや活動的:当該活動領域においてCクラスフレアが発生する確率が
                 50%以上
             活動的:当該活動領域においてMクラスフレアが発生する確率が
                 50%以上
          非常に活動的:当該活動領域においてXクラスフレアが発生する確率が
                 50%以上
    
  • コロナホール
     緯度30度より赤道に近い部分にコロナホールが有る場合、その概略の経度をあわせてお知らせします。もととなる観測データは、He 10830分光単色像及び軟X線撮像望遠鏡(ようこう)を用いています。
  • 太陽フレア
     平磯の観測及びウルシグラム等で得られた情報をもとに、原則として過去3日間に発生したフレアのうち、X線クラスM以上又は光学重要度1以上のフレアをお知らせします。
      発生時刻:原則として開始時刻でお知らせしますが、非常に緩やかに増光
                  していくフレアの場合、最大時刻をもってお知らせする場合が
                  あります。
     X線クラス:C、M、Xのアルファベットと数字の組み合せで表します。
           GOES衛星によりモニターされている1−8オングストロームの
           波長域での強度をA×10^-B(W/屐砲班修靴燭箸、Bの値が
           6ならC、5ならM、4ならXのアルファベットが先頭にきま
           す。そのあとの数字は、それぞれのべき部分の何倍の強度であ
           るかを表します。例えば、観測された強度が3.2×10-5ならば
            M3.2となります。               
     光学重要度:Hα線単色像でのフレア観測による重要度をお知らせします。
           重要度はHα線で観測されるフレアの面積(見かけの面積減少
           を補正したもの)で決定されます。
    
  • 重要度
         S/面積≦ 200    3/1200−2400
         1/200 − 500    4/  >2400
         2/500 −1200
    
       重要度の数字のあとの添字はフレアの明るさの特徴を表し、それぞれ    淡い(F)、普通(N)、明るい(B)フレアである事を表します。
  • フィラメント消失
     平磯の観測及びウルシグラム等で得られた情報をもとに、原則として過去3日間に発生したフィラメント消失現象の発生日時及び概略位置をお知らせします。
  • CME
    ウルシグラム等で得られた情報をもとに、原則として過去3日間にCMEが発生している場合にお知らせします。(CME:Coronal Mass Ejection)
  • フレア発生に伴う電波バースト現象
      フレア発生に伴って電波バースト現象が2.8GHzで観測された場合、テンフレア(波長10僂療吐箸粘兮したフレアという意味)として報告します。強さは太陽電波のバックグランドレベルからの大きさで表し単位は太陽フラックスユニット(1太陽フラックスユニット=10-22W/(孱z))です。フレア発生に伴って電波現象がメートル波帯からデカメートル波帯で観測された場合、電波放射の型を儀燭ら昂燭吠類して報告します。況燭発生した場合はショックスピードの推定値も報告します(各型の分類、ショックスピードの推定の詳細は第3章を参照して下さい)。報告には平磯の太陽電波観測データを用いますが、観測時間外の現象については海外からの報告を使用します。
地磁気活動
 この速報は気象庁地磁気観測所(茨城県新治郡八郷町柿岡)の報告に基づいています。一般に、中緯度で観測される地磁気嵐は急始型(SC型)と緩始型(SG型)に分けられます。急始型地磁気嵐は地磁気水平成分(H成分)の急激な増加(SSC)で始まり、1〜3時間程度の磁場増加が継続し(初相)、その後大きく減少し(主相)、やがて回復に向かいます(終相)。緩始型地磁気嵐はSSCを伴わないもので、開始が明確ではありませんが、発達過程は急始型と同じです。両型とも開始から終わりまで1日から数日程度続きます。 急始型地磁気嵐の場合には正確に開始時刻を報告できますが、緩始型の場合には開始時刻が何時頃という表現になります。最大○ナノテスラとは、地磁気H成分の最大の変化量を示します。なお、日本での平均的な地磁気水平成分の強度は約30000ナノテスラです。地磁気変動の中にはSCと同じようにH成分の急激な増加で始まり、その後、地磁気嵐へ発達しないものがあります。このH成分の急増部分をSIといいます。また、真夜中を中心とした、1時間前後の間に、磁場が増加する現象があり、これをその形状から地磁気ベイ(Bay:湾型変化)と呼びます。
プロトン現象
 大きなフレアに伴って放出される高エネルギープロトン(太陽宇宙線)の衛星による観測の速報です。選択肢の中のフラックス値は単位面積(平方センチメートル)、単位立体角(ステラジアン)、単位時間(秒)当たりに観測される10MeV以上のエネルギーを持つプロトンの個数です。プロトン現象は継続時間が長く、時には数日間続くこともあるので、報告時に最大フラックスに達していない場合には選択肢では継続中となります。
電離層
  • スポラディックE層による異常伝搬
     日本の上空でスポラディックE層の臨界周波数が、F層の臨界周波数を超える時に報告します。
活動度指数
  • 黒点相対数
     太陽黒点数の予報では、前日又は前々日の黒点相対数観測値及び前月の月平均値、並びに当月から2ケ月先までの12ケ月移動平均予報値をお知らせします。毎日の観測値は世界警報本部(WWA)から入手する情報に基づき、前月の月平均値と当月から2ケ月先までの予報値は、それぞれブリュッセル(ベルギー)の太陽黒点指数データセンターが発表している国際月平均黒点数RIの暫定値及び12ケ月移動平均値R12を用います。
  • 黒点面積
     太陽面上にみられる黒点の面積の総和を表します。単位は太陽視半球の面積の100万分の1を用いています。
  • F10.7
     世界時3時に平磯で観測した2.8GHzでの太陽電波強度を太陽フラックスユニットで報告します。世界時3時にフレアが発生した場合は前後の静穏レベルでの太陽電波強度を報告します。平磯が欠測の場合はカナダのペンティクトン観測所で測定されている値(世界時20時)を報告します。
  • 地磁気K指数
     0時UT〜24時UTまでの3時間ごとの8個のK指数を合計した値と、その中での最大値を示します。
  • 太陽黒点数の予報
     太陽黒点数の2ケ月先までの予報値はブリュッセルにある太陽黒点指数データセンターが発表している12ケ月移動平均値R12を用います。地磁気活動が静穏な時の通信回線の最高使用可能周波数(MUF)と最低使用可能周波数(LUF)は太陽黒点数をパラメータにして予測することができます。